NO.39 完成後1度もランプ交換できなかった大広間


今回は施設のランプ交換に
ついてお話しします。

ある公共施設多目的室のランプ交換を
頼まれました。

小さな体育館くらいの広さで
天井高は5m位でした。

なので、ローリング足場
(車輪のついた移動式の足場)
を準備しました。

ランプも品薄状態に
さしかかっていた時期でしたが、
かろうじて準備できました。

いざ取替となったとき、
ローリング足場では取替ができない
ことがわかりました。

照明器具のカバーを
外してもランプがとれないような
構造になっています。

さらにカバーも簡単には
外れないような作りです。
ランプ交換をどうも考慮していないつくり もしかして?


これはもしかして、
オートリフターかも?
(ワイヤーがついていて、
器具が自動で降りてくるタイプ)

せっかくカバーを開けたので、
さらに分解してみると、

上部にワイヤー巻上機が
見えました。
照明器具上部 ぼやけているが巻上機のようなものが
拡大してみると 「昇降装置」の文字
施設担当の方に
これはオートリフターで
自動で下まで照明器具が
降りてくるタイプですよ、

と伝えました。

しかし、その昇降スイッチが
見当たりません。

周辺の倉庫の中、壁、

分電盤の中を探しても
見当たりません。

そこで、
この施設の図面があるかどうか尋ねたところ、
ここにはないが、本部にはあるということで、

取り寄せていただきました。

図面を見ると
リモコンで操作するようになっていました。

リモコンがあるかどうか聞きました。

ないとのこと。

図面には型番があったので
注文しました。

製造中止品の上
メーカー在庫の最後の一個で
これが壊れたらもうないとのことでした。

数日後、
リモコンが届き、
ランプ交換となりました。

この間2週間を要しました。

紆余曲折を経て
時間がかかりましたが、

リモコンで照明器具が降りてきたときは
感動でした。

その模様が下記です。
降りてきたところ

ランプを納めるところ

収まるときのガッチャンという
音がなかなかいいです。
今回交換したのは6個
オートリフターで降ろしたところ 
リモコンがなくなっている
ことについて

施設担当者は数年ごとに
異動があるので、

引き継ぎ時に漏れていたのかもと
言われていました。

おそらく完成後
一度もランプ交換して
いないのでしょう。

それにしても
このリモコンが壊れたら、
照明器具が正常でも、

ランプ交換が
できないのです。

照明器具1台数十万が15台、

リモコン1個、数万円。

この部屋全体の照明器具の寿命が

この小さな一台のリモコンに
かかっているとは。

なんとも危うさを感じます。
設計って大事だなと思いました。

因みにお客様には
LED照明をご提案しました。
照明器具・電気工事で何かお困りの方は
お電話ください。

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