NO.38 下水処理施設 凝集剤タンクの清掃をしました


箱が斜めになっているのが脱水機
今回は下水処理場の脱水について
お伝えします。

脱水?なんだそれ?
って感じですよね。

今回もオタクな内容で
お届けします。

下水処理場に入ってくる水は
浄化されて海や川に放流されますが、

結局最終的には汚泥が残ります。

残った汚泥をどうするか
ということなのです。

下水処理場って言うくらいだから、
何か処理して、

汚泥はなかったことになるのでは、
となりそうですが、そうはなりません。

でどうするかということなのです。

弊社が管理していた処理場は、
脱水という工程のあるところでした。

まず、汚泥がぐるぐる回っている
流れるプールみたいな
ドーナツ状の水槽から、

汚泥液の一部を別の水槽に移します。

そして、

その水槽にたまった
汚泥液を少しずつ取り出して、
手前のタンクが凝集剤タンク
凝集剤というのを加えます。
正確には凝集剤を水で薄めたものを
加えて混ぜます。

混ぜるときも機械で
撹拌(かくはん)します。

そうすると茶色のコーヒー
みたいな色だった汚泥液が

ミートボールみたいな塊と
水に分離するのです。

水の中をミートボールがいくつも
まわっている状態に変わるのです。

一定量を連続で
撹拌する水槽に入れるので

当然あふれるわけです。
水とミートボールが。

それらあふれた水とミートボールを
ザルで受けるとどうなるかというと

ミートボールだけになります。

実際はザルで受けるわけではなく、
ある機械に入れるわけですが、

同じ原理です。

その機械はミートボールをさらに
しぼってプレスしていきます。

そうすると、さらにしぼられて
かなりさらさらのパンケーキみたいな(?)
状態になります。

(実際にこのパンケーキのことを
汚泥ケーキを呼びます。マジで)
食べれません。

それらを集めて大きなコンテナに
入れます。
脱水後の汚泥ケーキの入ったコンテナ
フォークリフトで外に出します
最終的にそのコンテナは
下水処理場からトレーラーで出されて、

セメント会社に運ばれて
セメント原料の一部になるのです。
汚泥はなんと再利用されるのです。

このコンテナに入るまでが
脱水工程と呼ばれるものです。

私はこの工程を見たとき
かなり感動しました。

よく考えたなと思いました。

特に汚泥液に凝集剤を入れると
ミートボールと水に分かれるところ。

はじめはコーヒー色だった水が、
透明な部分が見えて来て変化するのは
驚きでした。

ただこの凝集剤というのが
くせ者でした。

ヌルヌルしていて、
手や衣服につくと
なかなか落ちません。

いつまでもヌルヌルしています。

今回、この凝集剤のタンクを
洗いました。

ここから本題です。(長い)

この凝集剤には泣かされました。
通常の状態でたまっていて
くれれば良かったのですが、

タンクがつまったりすると
途端にでなくなります。

この脱水作業は自動で
毎日深夜行うものなのですが、
朝行ってみると、
汚泥ケーキができていない時が
何度もありました。

脱水作業とはつまるところ、
浄化槽で言えば、くみ取り作業。

清掃作業と同等なので、
やらなければ当然
汚泥液がたまってくるわけです。

ある程度余裕はあるので、
一日二日脱水できなくても

大丈夫ですが、
水質が若干悪くなるのは
数値を見ているとわかります。

そういうわけで、
つまったりしないように

タンクの清掃となりました。
以下がその模様です。
凝集剤タンク
タンク内部 かなり汚れています
意外に重いタンク
ブラシと水で洗い流していきます ヌルヌルです
きれいになってきました
完 成
今回もかなりオタクな内容でした。
弊社では下水処理場の管理もできます。

機械の交換も行っておりますので
何かありましたら
お問い合わせください。




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